静的ウェブサイトをphpで開発して,納品時に静的htmlへと変換する。

カテゴリー：PHP

記事作成日：2024.04.29

静的ウェブサイトをphpで開発して、納品時に静的htmlへと変換する。

phpからhtmlへの変換はhttpスキームにて読み込めばよい。 
file_get_contents('http://localhost/index.php'); これでhtmlファイルが得られる。

head.php, footer.php などphpの共通パーツはhtmlファイルに変換しない。 
列挙した index.php のみ html へと展開して index.html としてファイル保存する。 
それ以外の画像,CSS,JavaScriptはそのままコピーする。

## publish.php

```php
<?php
/**
 * 静的ウェブサイトをphpで開発して、納品時に静的htmlへと変換する。
 * phpファイル内でのサイト内リンクは全てディレクトリにすること(index.phpでアクセスできるように作成する)
 *
 * @author ao-system, Inc.
 * @date 2024-04-29
 */
class HtmlPublish {

//.htmlへと変換するphpファイルを列挙
	private const PHP_FILE_LIST = [
		'/index.php',
		'/about/index.php',
		'/feature/index.php',
		'/inform/index.php',
		'/product/index.php',
		'/recruit/index.php',
		'/first/second/third/index.php',
	];
	private const URL = 'http://localhost/example/httpdocs';	//httpアクセスのドキュメントルート
	private const DIR_SRC = './httpdocs';	//ドキュメントルートのファイルパス
	private const DIR_DST = './publish';	//出力場所

public function __construct() {
		$this->out('# publish start');	//進行状況標準出力
		$this->publishFile();
		$this->publishHtml();
		$this->out('# publish end');	//進行状況標準出力
	}

/**
	 * 拡張子php以外のファイルをディレクトリ構造そのままで全てコピー
	 *
	 * @return void
	 */
	private function publishFile(): void {
		$iterator = new RecursiveIteratorIterator(new RecursiveDirectoryIterator(self::DIR_SRC));
		foreach ($iterator as $file) {
			if ($file->isDir()) {
				$destination = self::DIR_DST . DIRECTORY_SEPARATOR . $iterator->getSubPathName();
				if (!is_dir($destination)) {
					mkdir($destination, 0777, true);
				}
			} else {
				$extension = pathinfo($file, PATHINFO_EXTENSION);
				if ($extension !== 'php') {
					$destination = self::DIR_DST . DIRECTORY_SEPARATOR . $iterator->getSubPathName();
					copy($file, $destination);
					$this->out($destination);	//進行状況標準出力
				}
			}
		}
	}

/**
	 * 拡張子phpのファイルをhttpスキームで取得してhtmlに展開してファイル保存
	 *
	 * @return void
	 */
	private function publishHtml(): void {
		foreach (self::PHP_FILE_LIST as $file) {
			//ファイルをhttpスキームで読み込み
			$content = file_get_contents(self::URL . $file);
			//出力パス
			$outputPath = self::DIR_DST . str_replace('.php','.html',$file);
			// 出力先ディレクトリが存在しない場合は再帰的に作成する
			$outputDir = dirname($outputPath);
			if (!file_exists($outputDir)) {
				mkdir($outputDir, 0777, true);
			}
			//html書き出し
			file_put_contents($outputPath, $content);
			$this->out($outputPath);	//進行状況標準出力
		}
	}

/**
	 * 標準出力
	 *
	 * @param string $str
	 * @return void
	 */
	private function out(string $str): void {
		print $str . ' ';
	}

}
new HtmlPublish();
```

## 使い方

以下の構造を想定する。

httpdocs/ をドキュメントルートとして http://localhost/example/httpdocs/ でアクセスできるものとする。

publish/ へ出力する。

publish.php の実行で httpdocs/ の内容が publish/ へと発行される。

## 構造の例

httpdocs/index.php 
httpdocs/image/... 
httpdocs/css/... 
httpdocs/about/index.php 
httpdocs/about/style.css 
httpdocs/about/image/... 
httpdocs/about/company/index.php 
httpdocs/about/company/style.css 
httpdocs/about/company/image/... 
httpdocs/common/head.php 
httpdocs/common/footer.php

以下へと発行される。

publish/index.html 
publish/image/... 
publish/css/... 
publish/about/index.html 
publish/about/style.css 
publish/about/image/... 
publish/about/company/index.html 
publish/about/company/style.css 
publish/about/company/image/...

head.php と footer.php など指定外のphpファイルは各index.html内に展開されるため発行されない。

## 注意点

各ディレクトリでは index.html へのアクセスがデフォルトとなるため、開発時には必ずディレクトリ名を指定する。 
例えば /about/ へのアクセスでは index.html が読まれるため、phpファイル名で指定しない。index.phpは置けるがcompany.phpは置けないということ。 
開発と発行を両立させるため。

## 利点

学習コストゼロ。 
静的出力の為の仕組みをわざわざ作成しなくてもよい。

## 学習コストゼロとは何を意味するか

次々と新しいライプラリが出ては消えている。 
コア技術である php や JavaScript が新しいライブラリに追いつくからである。

phpの例 
php5に無かった型付けができる言語として phpをベースとしたHack言語が登場した。 
その後、php7で型付けが出来るようになり、Hack言語の優位性は薄れた。 
より高度になったphp8によりHack言語って知らない人の方が多いだろう。

JavaScriptの例 
jQuery にできたことが、ES2015(JavaScript)でスマートに出来るようになり、ES2017～ES2022とさらに発展して、バニラJSと呼ばれるなど jQueryの存在意義はかなり薄くなった。 
今やJavaScriptはクラス構文が書ける。prototype.jsもCoffeeScriptも使われていない。

新しいものに振り回されるよりは既存のコア技術を大切に扱う方が無駄が無い人生を送れる。見極めには神の力が必要になる。

CONTENTS

PHP

静的ウェブサイトをphpで開発して,納品時に静的htmlへと変換する。

ウェブサーバー

html内のパス指定について,明視的に相対パスを記述が望ましい。

Plesk

PleskでクエリパラメータでのSQLインジェクション試行をブロックする

JavaScript

PWAの基本コード

Plesk

PleskでWordpressへのアクセス試行をブロックする